看護過程

【看護過程】大腿骨頸部骨折のアセスメント~栄養・代謝~

投稿日:2020年12月22日 更新日:

男性産業保健師の鳩ぽっぽです。
今回から看護過程アセスメントシリーズを始めていこうと思います!
実はnoteでは既にCOPDでやっており、今回は2症例目です。
興味のある方は是非そちらもご覧ください!
【note】看護過程のまとめ!COPDアセスメント他

はじめに

本シリーズの目的ですが、看護過程の見本として活用いただくことです。
看護過程を最初に習い始めたときは何が正解かわからず、どう書けばいいかというところから筆が止まってしまうと思います。
そのため、少しでも書き方のイメージを付けられるように様々な疾患の看護過程を書いていければと思います。
なお、本アセスメントはゴードンの11領域です。また、患者情報は事例であり架空の人物です。
※アセスメントの細字は一般論、太字がAさんの分析です。

情報

・85歳女性
・BMI18(入院前21)
・154cm
・43kg(入院前49kg)
・TP 6.0
・Alb3.1
・Hb10.2
・Na110
・食事摂取量5割
・嚥下糖尿病食1600kcal
・食事が味気なく食欲がない
・ビーフリード1000ml
・配膳は看護師に持ってきてもらい、ヘッドアップやセッティングを待っている。スプーンを使って食べ物を一口台にすくって食べる。下膳は看護師にやってもらう。
・自宅での食事は準備から片付けまで全て行っていた(ヘルパーによる介助あり)
・むせなし
・総義歯
・咀嚼に問題なし
・口唇・皮膚乾燥
・「ドロドロしてる食感が嫌で、食欲がわかない。」
・「家にいるときはちゃんと食べれてた。自分で作っていた。」

アセスメント

推定エネルギー必要量は基礎代謝量×身体活動レベルで求められる。あるいは標準体重×身体活動レベルで求められる。老年期女性に必要なエネルギーは活動レベルⅠでは1000~1290kcalである。BMIは身長と体重の比率によるエネルギーの摂取量及び消費量のバランスの維持を示す指標に用いられるものである。50〜69歳の適正BMIは20.0~24.9の範囲である。
現在のAさんの糖尿病食は1600kcalであるが、食事摂取量が5割であり、実際の摂取カロリーは800kcalほどと考えられる。必要なエネルギー量と比較してAさんは不足している状態であると言える。AさんはBMIが18であり、血液データからもTP6.0、Alb3.1、Hb10.2と基準値以下の数値であり、低栄養の状態であると言える。また、これは入院前体重が49kgから43kgと低下していることから、入院後に栄養状態が悪化したことが言える。以上のことから栄養状態は、食欲の減退から食事摂取量が減り、低栄養状態となっていると考えられる。対処としてビーフリード輸液1000mlによって栄養の補給を行っている。
食事の機能について以下の通りである老年期の生理機能の変化には嚥下機能の低下、咀嚼機能の低下がある。これにより、誤嚥などを引き起こすことがあり、誤嚥性肺炎のリスクがある。また、身体機能の衰えから、食物を運び込む能力が低下したり、認知機能の衰えから、食事を認識できないなどの問題が発生する。
食事動作としては配膳、セッティング、下膳といった食事摂取の前後動作はできていないが、食物をスプーンを使ってすくいあげて食べていることから一部自立していることが言える。嚥下についてはAさんが老年期であることからリスクはあるが、嚥下調整食であるため現在は誤嚥なく、嚥下機能に問題はないことが考えられる。咀嚼機能については義歯であることや加齢変化に伴う咀嚼筋の衰えが考えられるが、食物を問題なく摂取できていることから機能に大きな問題はないと言える。入院前は準備から片付けまでヘルパーの介助ありながらも実施できており、入院を機に食事の自立度が低下していることが言える。
成人の1日に排出される水分量は、尿として1000~1500mL、不感蒸泄として約900mL、糞便中の水分(約200mL)などがある。老年期の場合、成人よりも水分保持能が低いため、これよりも多いことが考えられる。
Aさんは毎食カップ一杯300ml、食事のお吸い物約100ml×3、その他食事から300ml程度を摂取している。合計で900mlであり、代謝水300mlを合わせると、水分のインアウトバランスは取れておらず、排出が大きくなっている。そのため皮膚口唇乾燥があり、Na値が低いことから脱水が存在していることが考えられる。
食事が進まない症状になる原因には様々あり、食道や胃・腸のように直接食べたものが通る場所の病気だけでなく、消化器の病気、慢性腎不全・うっ血性心不全・慢性閉塞性肺疾患(COPD)など腎臓・心臓・呼吸器の病気、脳血管障害などの脳や神経の病気、甲状腺機能低下症などのホルモンの病気、関節リウマチなどの膠原病、糖尿病、さまざまな感染症(結核や肺炎など)、悪性腫瘍(がん)など、体のあらゆる部位の病気によって、食事が進まない症状になることがある。また、食形態の違いや嗜好、心理的なストレスが長く続いたり、葛藤が解決されないままでいたりすると、食欲不振となることがある。
Aさんは「ドロドロしてる食感が嫌で、食欲がわかない。」といった発言や味気無さから、Aさんの嗜好や今までの食事内容との大きな相違から食欲不振が生じていることが考えられる。

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最後に、記事を最後まで読んでいただきありがとうございます!もし、ご意見やご質問、改善点、ご希望のテーマがごさいましたら、よろしくお願いいたします。フィードバックしてよりよくしていきたいと思っております。

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