男性産業保健師の鳩ぽっぽです。
今回の関連図は脳内出血です。
この記事で知れること
- 看護学生レベルで知っておいた方がいい疾患病態情報
- 本疾患でよく出る看護診断、看護問題
- 本疾患関連図の特徴や押さえておいた方がいい知識
病態
脳内出血は脳実質での出血を言います。
原因は高血圧や脂質異常症などによる動脈硬化です。
動脈硬化によって脳内血管の脆弱化が進み、血管が破裂することで脳内出血が起こります。
出血部位によって症状が変わります。
〇脳実質での出血
大脳半球で出血した場合、片麻痺が生じ、運動機能障害や感覚障害が症状として出現します。
後頭蓋窩で出血した場合、小脳・脳幹機能障害が生じ、眼筋麻痺や昏睡などの症状が出現します。
それぞれ出血したところに血が溜まり、血腫が形成されます。これが大きくなっていくと頭蓋内圧亢進症状を引き起こします(詳細は脳室内出血にて)。
〇脳室内出血
脳室内には脳を包んでいる脳脊髄液があり、ここに出血することで、全体量が増え、急性水頭症が起こります。
水頭症では脳脊髄液の量が通常より多くなっているため、頭蓋内圧が亢進します。これによって髄膜が刺激され、頭痛や嘔吐を引き起こします。また、頭蓋内圧が亢進することで、脳が下降し、脳ヘルニアの状態になることで意識障害が生じます。この状態になると呼吸障害なども生じ、命に関わります。
出血した血液が吸収され、血腫がなくなってくると症状が消失、緩和することがあります。
また、出血した血管は破けやすいため、再出血のリスクがあります。
看護問題・看護診断
- セルフケア不足
- 身体外傷リスク状態
- 転倒転落リスク
- 安楽障害
- 自己健康管理促進準備状態
脳内出血では、後遺症によって生活に与える影響が大きい場合があります。
その際は生活動作に介助が必要など看護問題が生じやすい状態になります。
また、脳内出血を起こす患者は治療として生活改善が必要な場合が多いです。内服だけでなく、食事運動療法の取り組みについても注意深く見ていく必要があります。
ポイント
出血部位によって出現する症状が異なるため、どんな症状が出現しているのかを確認しましょう。
また、血腫の消失に伴い、症状や障害が変化することがあるため、変化点があった際は、関連図に落とし込みましょう。
脳内出血の病態関連図
脳内出血の病態関連図↓
参考引用文献
南山堂.看護のための臨床病態学改訂4版.脳内出血p460
医学書院.看護診断ハンドブック第10版
医学書院.疾患別看護過程第2版
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