男性産業保健師の鳩ぽっぽです。
今回の関連図は子宮頸がんです。
この記事で知れること
- 看護学生レベルで知っておいた方がいい病態情報
- 本疾患でよく出る看護診断、看護問題
- 本関連図の特徴や押さえておいた方がいい知識
病態
子宮頸がんは子宮頸部にがんが生じる女性特有の疾患です。
原因はヒトパピローマウイルス(HPV)の感染で、持続的な感染状態によってがんが生じます。
また、加齢変化によってがん抑制力が低下することも発生要因の一つになります。
がんとなる前の状態、異形成という前がん病変として発見されることもあります。
子宮頸がんになると、進行するにつれて組織破壊による炎症反応や他臓器への影響、腫瘍随伴症状を生じます。
炎症反応では疼痛や発熱、褐色あるいは膿のような膣分泌液の発生、膣口出血が症状としてあります。
がんの浸潤・転移によって生じる周囲への影響としては膀胱、直腸、リンパ節があります。
膀胱や尿道への影響は、組織が破壊されることで出血が起こり血尿が出る、尿道が閉塞することで尿閉などの排尿障害が出現するといったことが挙げられます。
直腸への影響は組織破壊による血便や下血です。
リンパ節転移を起こすとリンパ節が閉塞し、浮腫が生じます。
腫瘍随伴症状としてはがん末期に生じるがん悪液質があります。
がんが栄養を奪取してしまい、低栄養状態となります。
治療としては子宮の円錐切除術、全摘術、頸部摘出術などの外科療法、抗がん剤を使用した化学療法、放射線療法があります。
看護問題・看護診断
- 安楽障害
- 低栄養
- 不安
疼痛や出血など不快感を生じる症状がある場合は安楽障害が挙げられることが多いです。
また、がん末期になってくるとがん悪液質となり低栄養が挙がることがあります。
子宮は女性特有の器官であり、女性性に関する自己概念を形成する要素です。ここががんになったことや摘出するといった状況が与える心理的影響についてもアセスメントする必要があります。
ポイント
子宮頸がんは明らかな症状が出現するまで時間がかかることもあり、検診などで早期に発見された場合はどの症状も発生していない場合もあります。
その際は症状による身体的影響よりも入院による心理的・社会的影響について書いていきましょう。
子宮頸がんの病態関連図
子宮頸がんの病態関連図↓
参考引用文献
医学書院.看護診断ハンドブック第10版
医学書院.疾患別看護過程第2版
関連リンク
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