男性産業保健師の鳩ぽっぽです。
今回の関連図はアルツハイマー型認知症です。
この記事で知れること
- 看護学生レベルで知っておいた方がいい疾患病態情報
- 本疾患でよく出る看護診断、看護問題
- 本疾患関連図の特徴や押さえておいた方がいい知識
病態
認知症の中で最も知名度の高いアルツハイマー型認知症は臨床でも出会う機会が多いでしょう。
アルツハイマー型認知症についてはまだはっきりとしたことがわかっておらず、症状も人によって様々です。
原因であるβアミロイドの産出機序は仮説段階ではありますが、大脳皮質の萎縮が起こっていることが、認知症の病態であることは分かっています。
症状についてですが、中核症状は誰にでも見られる、周辺症状は人により様々と覚えておきましょう。
中核症状は主に認知機能の低下です。認知機能にも様々あり、記憶、思考力、判断力、見当識、実行機能力などが挙げられます。これらが低下することで、健康行動が適切に取れなくなったり、日常生活に支障をきたすようになります。また、言語障害によってコミュニケーションが取りづらくなり、孤独感や不安感などの心理的な部分にも影響を及ぼします。
周辺症状(以外BPSD)は脳の機能低下を直接受ける中核症状と異なり、その結果生じる行動面の障害というイメージです。
無気力になる人もいれば、興奮気味になる人もいます。時間によって変わる人もいます。ともかく多彩です。
本関連図では代表的なBPSDを挙げていますが、必ずしもこれだけではないことをご承知おきください。
※補足
IADLとは、手段的日常生活動作であり、買い物をする、バスに乗る、電話対応する、服薬管理などのより高度な生活動作のことを指します。症状としてはこのIADLの低下から始まり、ADLの低下につながっていきます。
看護問題、看護診断
- 転倒転落リスク
- 不安
- 睡眠障害
- セルフケア不足
- 非効果的健康行動 etc.
生活能力が低下する疾患のため、健康管理能力の低下や生活動作の減少が主な部分です。また、不安などの精神面も出やすく、睡眠や食欲などに影響を及ぼします。
ポイント
自分の患者にはどのようなBPSDが出現するのかを関連図で理解しておくことが対象理解で重要です。
アルツハイマー型認知症の病態関連図
アルツハイマー型認知症の病態関連図↓
参考引用文献
医学書院.看護診断ハンドブック第10版
医学書院.疾患別看護過程第2版
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