男性産業保健師の鳩ぽっぽです。
今回の関連図はアテローム血栓性脳梗塞です。
この記事で知れること
- 看護学生レベルで知っておいた方がいい疾患病態情報
- 本疾患でよく出る看護診断、看護問題
- 本疾患関連図の特徴や押さえておいた方がいい知識
病態
脳梗塞には3つの種類があります。
アテローム血栓性脳梗塞、ラクナ脳梗塞、心原性脳梗塞です。
このうちアテローム血栓性脳梗塞は有名で、重い後遺症を残しやすい種類です。
アテロームは生活習慣の乱れによって生じる血管障害のひとつです。
これにより、脳血流が障害され、脳が虚血状態に陥ったり、脳細胞が壊死したりします。
アテロームは他の2種類と比較しても太い脳血管で起こりやすいため、広い範囲で虚血、脳壊死が生じ、後遺症が重くなりやすいです。
後遺症の出方は梗塞部位や時間によって異なり、その重症度や種類は様々です。
有名どころで言えば、以下のものが挙げられます。
- 上下肢麻痺(片麻痺)
- 嚥下障害
- 異常感覚
- 排泄障害(失禁)
- 視野欠損
- 認知機能障害
これらの後遺症により、セルフケア能力の著しい低下やQOLの低下を引き起こし、患者の生活や人生に大きな影響を及ぼしやすいです。
また、脳梗塞直後から数日間は脳浮腫の状態になることが多く、これが進行すると脳ヘルニアとなる可能性もあります。
看護問題、看護診断
- セルフケア困難
- 誤嚥
- 転倒転落防止
- 安楽障害
看護問題は患者によって大きく異なりますが、これらは比較的多くの患者に挙げられます。
看護学生でも受け持つことが比較的ある疾患ですが、生活面におけるリスクが多いため、対象の病態や症状について詳細に知り、少しでも確実な援助につなげていきましょう。
ポイント
脳梗塞の関連図ポイントはどこが障害されているかを把握することです。
脳梗塞は病変部位や範囲によって症状や後遺症が大きく異なります。
そのため、症状・後遺症の個別性が強く、その個別性の把握が看護において非常に重要になってきます。
関連図は患者の全体像把握のために用いられるため、脳梗塞という疾患と受け持ちの患者に出現している症状、後遺症、問題点をつなげていくことがポイントになってきます。
脳梗塞の病態関連図
脳梗塞の病態関連図↓
事例関連図はこちらから
参考引用文献
南山堂.看護のための臨床病態学改訂4版.脳血栓症(アテローム血栓性脳梗塞)p453
医学書院.看護診断ハンドブック第10版
医学書院.疾患別看護過程第2版
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