男性産業保健師の鳩ぽっぽです。
今回の関連図は尿路結石です。
この記事で知れること
- 看護学生レベルで知っておいた方がいい疾患病態情報
- 本疾患でよく出る看護診断、看護問題
- 本疾患関連図の特徴や押さえておいた方がいい知識
病態
尿路結石はさまざまな原因で生じた結石が尿路を傷つけたり、閉塞したりすることで痛みや感染などを引き起こす疾患です。
原因は動物性タンパク質や脂質、シュウ酸の過剰摂取などの生活習慣の乱れ、水腎症や副甲状腺機能亢進症などの疾患、脱水や長期臥床状態など高齢者に生じやすいものなどがあります。
細かく言うと結石にも種類があり、それぞれの原因があるのですが、看護学生レベルでそこまで求められることはないので、今回は割愛します。
これらの原因で結石が形成されると尿管の狭窄部位に蓄積されていきます。
これの大きさが大きくになるにつれて尿管を傷つけたり出血を起こしたり、閉塞が生じたりします。
尿管が傷つき出血が起こると血尿や疼痛が起こることがたります。
また、尿管閉塞が起こると腎盂内圧が亢進し、疼痛発作という激痛を生じます。
そのほかの症状としては、結石が膀胱付近まで下降すると膀胱刺激症状である頻尿や残尿感が出現することがあります。
また、尿流が低下してくると逆行性感染を起こしやすくなり、腎盂腎炎などの合併症を生じることがあります。特に高齢者では元々尿量が少ないことや免疫力が低下していることから感染症を合併しやすいです。
治療は症状が軽い場合は自然排出するのを待ちます。その際、鎮痛剤などを使い除痛します。
症状が強い場合は砕石療法で、体外から音波を当てて結石を破壊します。
大量の水分を取るなどはよく言われる治療法ですが、実際効果は不明です。
看護問題・看護診断
- 安楽障害
- 自己健康管理促進準備状態
症状として強い痛みが特徴のため、安楽が保てません。
また、生活習慣が原因の場合は食事の改善などが必要なため、健康行動を取れるようサポートしていきます。
ポイント
尿路結石は突然発症し、結石が排出されれば症状が治る疾患です。
そのため、既に治療済みのことも多く、退院を待つ患者を受け持つことも多いです。
そのため病態の重要性は他に比べると低めです。
省略可能な部分については省略してもいいと思います。その辺りの判断は教員や指導者の様子を見て調整してください。
尿路結石の病態関連図
尿路結石の病態関連図↓
参考引用文献
南山堂.看護のための臨床病態学改訂4版.尿路結石症p407
医学書院.看護診断ハンドブック第10版
医学書院.疾患別看護過程第2版
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