男性産業保健師の鳩ぽっぽです。
今回の関連図は髄膜炎です。
この記事で知れること
- 看護学生レベルで知っておいた方がいい疾患病態情報
- 本疾患でよく出る看護診断、看護問題
- 本疾患関連図の特徴や押さえておいた方がいい知識
病態
髄膜炎とは、脳や脊髄を覆う髄膜が炎症を起こす疾患です。
原因は細菌やウイルスの感染、自己免疫疾患、脳腫瘍が挙げられます。
中でも細菌やウイルスの感染によるものが多いです。
細菌が原因のものを細菌性髄膜炎、ウイルスが原因のものをウイルス性髄膜炎と呼びます。
通常の炎症反応と同様に、発熱などの症状が出ますが、特徴的なものとして、髄膜刺激症状があります。
炎症反応によって髄膜に刺激が加わると頭痛や項部硬直が生じます。
項部硬直とは、仰臥位の患者の頭部を持ち上げると抵抗がある診察所見のことを言います。
これらは髄膜になんらかの異常がある場合に生じるため、これらが見られた場合は髄膜炎を疑います。
また、脳に影響が波及すると意識障害を生じることがあります。(ただし、ウイルス性の場合は脳実質を傷害しない)
また、細菌やウイルスが原因の場合は感染によって生じる風邪症状(倦怠感や鼻汁など)、脳腫瘍が原因の場合は、認知障害や運動障害などが生じてきます。
治療としては薬物療法がメインです。
細菌性の場合、抗菌薬やステイロイドが使用されます。
また輸液などの支持療法も同時に行われます。
ほとんどの場合で集中治療室で治療が行われ、全身管理を要します。
看護問題・看護診断
- 安楽障害
- セルフケア不足
急性期の治療は集中治療室で行われることもあり、基本的にベット上安静のことがほとんどです。
苦痛を緩和したり、生活上必要とすることをケアすることが必要になってきます。
ポイント
髄膜炎は単体の疾患というより、原因となる疾患によって生じるため、症状が原因疾患によって変わってきます。
そのことを念頭に髄膜炎によって生じている部分がどこなのかを理解しておく必要があります。
髄膜炎の病態関連図
髄膜炎の病態関連図↓
参考引用文献
南山堂.看護のための臨床病態学改訂4版.p484
医学書院.看護診断ハンドブック第10版
医学書院.疾患別看護過程第2版
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