男性産業保健師の鳩ぽっぽです。
今回の関連図は放射線療法の副反応です。
この記事で知れること
- 看護学生レベルで知っておいた方がいい治療情報
- 本治療でよく出る看護診断、看護問題
- 本関連図の特徴や押さえておいた方がいい知識
病態
放射線療法は主にがんの治療に用いられる治療です。
放射線は急速な増殖や損傷を受けている細胞を優先的に破壊するため、がん細胞を減少させる効果があります。
しかし、他の正常な細胞に全く影響がないわけではなく、照射された部分の細胞は大なり小なりダメージを受けます。
このダメージによって体の様々な部分に好ましくない反応が生じます。
代表的なものは放射線宿酔です。
これは放射線による体の反応として出てくるもので、嘔気、食欲不振、倦怠感などが出現します。
他には照射部位によって様々な反応が出ます。
・頭頸部…喉咽頭部の炎症による喉の痛みや味覚障害
・胸部…食道炎や肺炎
・腹部…消化器症状や膀胱炎
・皮膚…皮膚の炎症による発赤、掻痒感、脱毛
・骨髄…造血機能の低下による貧血、易感染性、出血傾向
これら他にも照射部位に特異的な症状が出ることがあります。
副反応に対しては可能な限り早く発見し、対処していく必要があります。
看護問題・看護診断
- 安楽障害
- セルフケア不足
- 低栄養
放射線宿酔に対する看護問題を挙げました。
倦怠感などが続くと動作困難となり、高齢者の場合は特にセルフケア不足の状態に陥りやすいです。
照射部位によっては他にも様々な看護診断が考えられます。
例えば、骨髄系の副反応が出れば、転倒転落リスクや感染リスクなどが挙がってきます。
ポイント
放射線療法のポイントはどこのがんの治療に使われているか、つまり照射部位がどこか、です。
前述した通り、照射された箇所の細胞が破壊されるため、副反応もそれに応じて出てきます。
患者がどこのがんなのか、によって出てくる場所も症状も異なります。
ここを把握した上で選択して関連図を書かないと、出てこない副反応の関連図を書いてしまうので、気をつけましょう。
放射線療法の副反応の関連図
放射線療法の副反応の関連図↓
参考引用文献
医学書院.看護診断ハンドブック第10版
医学書院.疾患別看護過程第2版
関連リンク
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