男性産業保健師の鳩ぽっぽです。
今回の関連図は誤嚥性肺炎です。
この記事で知れること
- 看護学生レベルで知っておいた方がいい疾患病態情報
- 本疾患でよく出る看護診断、看護問題
- 本疾患関連図の特徴や押さえておいた方がいい知識
病態
誤嚥性肺炎とは、飲み込みがうまくいかず、誤嚥(誤って飲み込んでしまうこと)してしまうことで生じる肺炎のことです。
通常、食物や唾液は正常に嚥下(飲み込み)できますが、加齢変化や麻痺などによって嚥下機能が低下していると誤嚥が生じてしまいます。
口腔内の食物や唾液は細菌が多く付着しているため、これが気道・肺へ侵入してしまうと肺で炎症を起こし、肺炎となります。
また、嘔吐や胃食道逆流症のように、胃内容物が逆流してきて、気道に入ってしまうこともあります。
これも同様のメカニズムで肺炎につながります。
症状は通常の肺炎と同様、炎症反応による発熱や肺胞のガス交換機能の低下・痰の貯留による換気量の低下から生じる呼吸困難などです。
治療は主に薬物療法による抗菌薬投与や呼吸苦に対する酸素療法が行われます。
看護問題・看護診断
- 安楽障害(呼吸困難・発熱)
- 脱水
- セルフケア不足
肺炎同様、炎症反応が激しく起こるため、呼吸困難や発熱による安楽障害が生じやすいです。
また、上記の症状から日常生活動作が行える状態でなくなることが多いため、セルフケア不足に陥ります。
また、誤嚥性肺炎は高齢者に多いこともこれらの看護診断につながりやすい要因です。
ポイント
通常肺炎というと肺胞性肺炎のことを指しますが、誤嚥性肺炎とは発生機序が異なります。病棟実習で肺炎を受け持つとなると、誤嚥性肺炎であることが多いため、調べる際は誤って肺胞性肺炎を調べないようにしましょう。
ただし、症状は肺胞性肺炎と大きく変わらないため、患者の状態や看護診断などについては安心して参考にしましょう。
また、嚥下機能が低下しやすい高齢者に多く生じるため、関連図に加齢変化についての記入もきちんとしておきましょう。
誤嚥性肺炎の病態関連図
誤嚥性肺炎の病態関連図↓
参考引用文献
南山堂.看護のための臨床病態学改訂4版.肺炎p29
医学書院.看護診断ハンドブック第10版
医学書院.疾患別看護過程第2版
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