男性産業保健師の鳩ぽっぽです。
今回の関連図は多発性骨髄腫です。
この記事で知れること
- 看護学生レベルで知っておいた方がいい疾患病態情報
- 本疾患でよく出る看護診断、看護問題
- 本疾患関連図の特徴や押さえておいた方がいい知識
病態
大動脈解離とは、大動脈壁が裂ける循環器系疾患で、死に至る可能性が比較的高い疾患です。
主な原因は長期間にわたる高血圧です。
高血圧によって動脈壁が劣化し、大動脈壁の内層が裂けます。
裂けた部分に血液が流入することにより、層が完全に解離してしまいます。
さらに血圧が高いため、そのまま裂け続けていきます。
血管損傷部位がが拡大していくと、強い激痛を胸や背中に感じます。
上行大動脈が裂けると大動脈弁の機能が低下することがあり、弁機能障害で心不全となることがあります。
血管の分岐部では、裂けた血管壁が血流を遮断してしまい、さまざまな血管障害を引き起こします。
大脳動脈で生じると脳卒中、冠動脈で生じると虚血性心疾患、腎動脈で生じると腎不全、脊髄動脈で生じると感覚・運動障害が起こります。
治療としては薬物療法として降圧剤、外科療法として人工血管置換術、ステント留置術などがあります。
いずれも早期に対応しなければ死に至る可能性が高まります。
看護問題・看護診断
- 安楽障害
- セルフケア不足
- 再出血
受け持つ時点で急性期は過ぎていますが、痛みがある程度継続することもあるため、安楽障害が起こる可能性があります。
また、基本治療中は安静臥床のため、生活動作を行わず、セルフケア不足となることがあります。
看護診断ではありませんが、共同問題として再出血があります。
大きな血管が裂けていることや高血圧から、いつ再発するかわからないため、きちんと観察しましょう。
ポイント
前述した通り、学生が受け持つ時点で急性病態は過ぎていることがほとんどで、比較的安定している患者なことが多いため、症状が出ていることは多くないと思います。
そのため、病態はそこそこに患者の状態や看護診断を書くことになります。
基本的に大動脈解離な場合、病態に大きな差はないため、病態関連図を見てささっと書いてしまいましょう。
大動脈解離の病態関連図
大動脈解離の病態関連図↓
参考引用文献
南山堂.看護のための臨床病態学改訂4版.大動脈解離(解離性大動脈瘤)p146
医学書院.看護診断ハンドブック第10版
医学書院.疾患別看護過程第2版
関連リンク
関連図アプリのダウンロードはこちら→関連図アプリ
病態関連図記事はこちら→鳩ぽっぽの関連図ブログ
病態関連図の販売一覧はこちら→鳩ぽっぽの関連図ストア
看護学生、編入、産業保健のお役立ち情報はこちら→鳩ぽっぽのnote
鳩ぽっぽのYouTubeチャンネルはこちら→鳩ぽっぽのYouTubeチャンネル
Twitterはこちら→鳩ぽっぽのTwitter