男性産業保健師の鳩ぽっぽです。
今回の関連図は変形性膝関節症です。
この記事で知れること
- 看護学生レベルで知っておいた方がいい疾患病態情報
- 本疾患でよく出る看護診断、看護問題
- 本疾患関連図の特徴や押さえておいた方がいい知識
病態
変形性膝関節症は膝関節の組織が損傷する慢性疾患のひとつです。
一般的に加齢変化による軟骨の摩耗が原因と言われていますが、実のところ原因は不明です。
加齢変化によって軟骨が摩耗するのは事実ですが、それによって組織や骨実質に傷害をもたらすほどの摩耗は通常では生じません。そのため、他にも何らかの要因があると考えられています。
この原因不明の変形性膝関節症は一次性変形性膝関節症と呼ばれており、患者の大多数はここに分類されます。
二次性変形性膝関節症は他の明確な原因があり、それが膝関節に傷害をもたらしているものをいいます。
感染症、ケガ、代謝性疾患(ヘモクロマトーシス、ウィルソン病)、関節リウマチ、痛風などが挙げられます。
これらによって膝関節の関節組織が損傷すると修復が始まります。
その際、軟骨が過剰増殖して骨棘が形成されたり、水分が貯留することで軟骨が脆弱化したりして、関節が障害されていきます。
関節の障害としては関節の不安定化による歩行不安定や関節での炎症反応によって、熱感、関節水腫、動作時痛などがあります。
最終的には膝関節の可動域の減少、動作困難へつながっていきます。
治療法は根治治療としては外科手術のみで、人工関節置換術を行います。
対症療法としては鎮痛薬の使用て痛みの軽減を図ります。
術後は理学療法などをしながら関節の動きの正常化を目指していきます。
看護問題・看護診断
- 安楽障害
- 歩行困難
- セルフケア不足
膝関節の痛みによる安楽障害や歩行困難、それに伴い生活動作ができなくなるセルフケア不足が生じる可能性があります。
ポイント
変形性膝関節症は一次性のものがほとんどのため、関連図を書く際は一次性の方を書きましょう。ただ、教員は未だに加齢変化による関節の摩耗によって生じると理解している人が多いため、そのように指導された場合は従いましょう。(ぶっちゃけその方が原因不明よりも関連図は書きやすくなります。)
それでも正しい知識を書きたいという場合は、参考引用文献を頼りに教員に根拠を提示しましょう。(本来なら専門職として正しい行動です。自信を持ってください。)
変形性膝関節症は治療として入院している場合、ほとんどが外科手術をします。
術後をみる可能性も高いので、術後看護やリハビリなどについても調べておきましょう。
変形性膝関節症の病態関連図
変形性膝関節症の病態関連図↓
参考引用文献
南山堂.看護のための臨床病態学改訂4版.変形性膝関節症p676
医学書院.看護診断ハンドブック第10版
医学書院.疾患別看護過程第2版
関連リンク
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