男性産業保健師の鳩ぽっぽです。
今回の関連図は緑内障です。
この記事で知れること
- 看護学生レベルで知っておいた方がいい疾患病態情報
- 本疾患でよく出る看護診断、看護問題
- 本疾患関連図の特徴や押さえておいた方がいい知識
病態
緑内障は進行性の視神経障害を特徴とする眼疾患で、失明の原因になる疾患です。
原因は不明のものと、感染症・腫瘍・白内障の手術など原因が明確なものの2種類があります。
前者を原発性緑内障、後者を続発性緑内障と言います。
病態は、何らかの原因で房水(眼に栄養を運ぶ液体)排出管が閉塞することで、房水が貯留します。これによって眼圧があがり、視神経を圧迫、損傷を起こします。
損傷した視神経は視野障害が起こり、視野の一部が見えなくなります(盲点)。これを放置しておくとどんどん拡大していき、最終的には失明状態となります。
ほとんどの場合、痛みはなく、自覚症状もありません。
進行もゆっくりのため、早い段階で視野が失われていることに気づけません。
字が見えない部分があったり、運転がしづらくなったりと日常生活で不便さを感じるようになってきた時点ではかなり進行していて盲点がかなり拡大している状態であることも珍しくありません。
緑内障で喪失した視力は回復することはなく、治療も生涯続きます。
主に点眼による薬物療法です。
続発性の場合は原因に対する治療も同時に行っていきます。
看護問題・看護診断
- ノンコンプライアンス
- 感覚知覚混乱
緑内障は生涯治療が必要な疾患です。加齢変化などで認知機能が低下してくると適切な健康管理や治療行動がとれなくなることがあります。
また、視覚障害が認識できるレベルになってくると、それに伴う順応ができず、混乱状態となることがあります。
ポイント
通常、この疾患は患者の既往で見かけることがほとんどだと思います。
そのため、関連図の中に組み込む際も、中心に据えられることはなく、ある程度簡略化する必要が出てくるかもしれません。
その際は、眼圧の亢進、視神経障害(視神経の損傷)は外さずに書いてください。
眼圧亢進は緑内障の特徴的所見ですし、それによって起こる視神経障害も視野欠損の症状につながる上では必要な項目です。
簡略化の中にも病態の要点を押さえて書いていきましょう。
緑内障の病態関連図
緑内障の病態の関連図↓
参考引用文献
医学書院.看護診断ハンドブック第10版
医学書院.疾患別看護過程第2版
関連リンク
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