男性産業保健師の鳩ぽっぽです。
今回の関連図は2型糖尿病です。
この記事で知れること
- 看護学生レベルで知っておいた方がいい疾患病態情報
- 本疾患でよく出る看護診断、看護問題
- 本疾患関連図の特徴や押さえておいた方がいい知識
病態
2型糖尿病は後天性の糖代謝疾患です。
原因は食生活の乱れなどの生活習慣が挙げられるため生活習慣病の一つでもあります。
病態はインスリン分泌量の低下とインスリン抵抗性の2つです。
インスリン分泌量の低下はインスリンを産生する膵臓が加齢や長期にわたる糖の過剰摂取によって機能が低下することで生じます。インスリンの量が減るため、血糖を下げる働きが抑えられます。
インスリン抵抗性はインスリンが臓器に対して効きにくくなることを意味しています。長期にわたってインスリンが作用し続けていると、臓器がインスリンに慣れてきてしまい、同じ量のインスリンでは血糖が下がらなくなってきます。インスリンの量が増えていくとインスリンが効きづらくなり、血糖が上昇したままの状態になってしまいます。
最終的には高血糖状態が持続してしまうことによって糖尿病と診断されます。
症状は多様ですが、1番特徴的なのは三大合併症を始めとした合併症の存在です。
詳しくはポイントで記載します。
看護診断・看護問題
- 非効果的自己健康管理
- 感染リスク
糖尿病は食事・運動・内服を適切に行うことで完治はせずともコントロールすることができます。糖尿病の合併症が出るほど進行している場合、そのコントロールがうまくいっていないことが多いです。そのため、適切な健康管理が行えていない診断が挙がりやすいです。
取り組みとしては指導や内服管理の確認が考えられます。治療を生活の中でどう組み込むかを患者とともに考え、医療と生活の視点からアドバイスしていきます。
ポイント
糖尿病の関連図のポイントは多様な合併症です。
糖尿病によって血管障害が生じ、それが細かい血管に出ると細血管障害、大きい血管に出ると大血管障害と言われます。
細血管障害は網膜、腎臓、神経の三大合併症です。それぞれ糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性神経症と呼ばれ、眼障害、腎不全、神経障害につながります。
大血管障害は脳血管、冠動脈などに生じ、脳卒中や虚血系心疾患につながります。受け持ち患者で既往に糖尿病を持つ人は多くいます。
その中で主疾患に糖尿病が影響関連していることも多いです。
関連図を書く際はこれらの合併症が生じているか、どれが生じているかに注目して書きましょう。
2型糖尿病の関連図
2型糖尿病の病態関連図
引用参考文献
南山堂.看護のための臨床病態学改訂4版.糖尿病p292
医学書院.疾患別看護過程第2版
医学書院.看護診断ハンドブック第10版
日本内科学会雑誌2004.93巻.9号2型糖尿病の病態と発症機構
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