男性産業保健師の鳩ぽっぽです。今回の関連図は骨粗鬆症です。
この記事で知れること
- 看護学生レベルで知っておいた方がいい疾患病態情報
- 本疾患でよく出る看護診断、看護問題
- 本疾患関連図の特徴や押さえておいた方がいい知識
病態
骨粗鬆症とは骨密度の低下によって、骨が脆くなり、骨折や円背などの疾患の原因となるものです。
原因は様々ですが、代表的なところでは、加齢変化(閉経)、糖尿病、ステロイドの内服が挙げられます。
加齢変化では、消化器機能や腎機能の低下からカルシウム吸収能力が低下し、カルシウム不足となります。
また、閉経では、エストロゲンの減少によって破骨細胞の働きが促進され、骨吸収(破骨)が進みます。
糖尿病では、インスリン分泌の低下やインスリン抵抗性が骨芽細胞を抑制し骨形成を阻害します。また、活性型ビタミンDの産生も阻害するためカルシウム不足にもなりやすいです。
ステロイドの長期服用については病態が多岐にわたっているため要点のみをお伝えすると、骨形成の抑制と骨吸収(破骨)の促進を生じさせます。
以上の流れは最終的に骨密度の低下に帰着します。
看護問題・看護診断
主に以下のものが挙げられます。
- 骨折リスク
- 自己健康管理促進準備状態
通常、この疾患で入院することはほぼないため、日々の生活の中で治療を進めていくことになります。そのため、確実な内服・適切な食事運動が取り組めるように促すことが求められます。
ポイント
骨粗鬆症の関連図のポイントは、原因の部分です。
見ていただければわかると思いますが、疾患より上部分に様々な関係線が存在しています。
最終的には骨密度の低下につながるのですが、そこに至るまでは患者ごとに異なります。
全て該当しているかもしれませんし、加齢変化だけかもしれません。受け持ち患者がどれに該当するのか、取捨選択できるようにしましょう。
もう一つ、骨粗鬆症と診断がなくても、高齢者の骨折の場合は骨密度の低下が背景にある可能性があります。もし、既往に骨粗鬆症がなくても、原因部分に該当するものがあれば、関連図に加えても差し支え無いと思います。
骨粗鬆症の関連図
引用・参考文献
医学書院.疾患別看護過程第2版
医学書院.看護診断ハンドブック第10版
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