男性産業保健師の鳩ぽっぽです。
今回の関連図は食道がんです。
この記事で知れること
- 看護学生レベルで知っておいた方がいい疾患病態情報
- 本疾患でよく出る看護診断、看護問題
- 本疾患関連図の特徴や押さえておいた方がいい知識
病態
食道がんは食道の粘膜細胞ががん化する疾患です。
原因は飲酒や喫煙などの刺激や胃食道逆流症によるバレット食道が挙げられます。
食道がんが浸潤や増殖を進めると、組織損傷により炎症反応が起こり、胸痛を引き起こします。
また、食道内が腫瘤によって狭窄を起こし、嚥下障害や通過障害を起こします。これにより、食事が取れなくなり、低栄養の状態になります。
周囲の神経を圧迫することもあり、その際は声が枯れたり、横隔膜が麻痺を起こしたり、背中に痛みが出たりします。
その他にはがんが進行していくとがん細胞の栄養奪取が大きくなり、がん悪疫質という状態になることがあります。
治療は外科手術による食道切除・再建術、化学療法、放射線療法があります。外科手術の場合、食道の切除部分が骨格筋と平滑筋の境目だと接合しにくく、縫合不全などが起こりやすくなります。
また、接合までの間は食事をとることができないため、治療後も低栄養のリスクをはらんでいます。
看護問題・看護診断
- 低栄養
- 誤嚥のリスク
食物が最初に通過する場所のため、そこが傷害されることで栄養系の看護診断が挙がりやすいです。
特に低栄養は免疫力低下や活動に使用するエネルギー不足、手術後の治癒力の低下など様々な部分に影響を与えるため、注意が必要です。
ポイント
食道がんの病態はそこまで難しいものではありません。
ポイントとしては上記にも書いた栄養面へのアセスメントです。
食事に直接影響がある疾患のため、栄養のアセスメントをきちんと行い、関連図に反映させていきましょう。
食道がんの病態関連図
食道がんの病態関連図↓
参考引用文献
南山堂.看護のための臨床病態学改訂4版.p182
医学書院.看護診断ハンドブック第10版
医学書院.疾患別看護過程第2版
関連リンク
関連図アプリのダウンロードはこちら→関連図アプリ
病態関連図記事はこちら→鳩ぽっぽの関連図ブログ
病態関連図の販売一覧はこちら→鳩ぽっぽの関連図ストア
看護学生、編入、産業保健のお役立ち情報はこちら→鳩ぽっぽのnote
鳩ぽっぽのYouTubeチャンネルはこちら→鳩ぽっぽのYouTubeチャンネル
Twitterはこちら→鳩ぽっぽのTwitter