男性産業保健師の鳩ぽっぽです。
今回の関連図は急性骨髄性白血病です。
この記事で知れること
- 看護学生レベルで知っておいた方がいい疾患病態情報
- 本疾患でよく出る看護診断、看護問題
- 本疾患関連図の特徴や押さえておいた方がいい知識
病態
急性骨髄性白血病とは、白血病の一種です。
白血病には大きく分けて2種類あり、骨髄性白血病とリンパ性白血病です。
リンパ性がリンパ球ができる血液細胞ががん化するのに対して、それ以外の血液細胞(赤血球、好中・酸・塩基球、単球、血小板)ががん化するのが骨髄性です。
原因は今のところはっきりしたことが分かっていませんが、高齢になるほど発症リスクが高まると言われています。
急性骨髄性白血病には大きく二つの症状があります。
がん化した細胞が他の正常細胞を圧迫することで生じる造血機能障害とがん化した細胞が臓器に浸潤することで生じる炎症反応です。
造血機能障害はリンパ球以外の血球全ての減少が生じます。赤血球減少では貧血、白血球減少では感染リスク、血小板減少では出血傾向が起こります。
特に感染リスクに関しては治療に化学療法を使うこともあり、更に低下する可能性が高いため、無菌室に入室する人もいます。
がん細胞の浸潤では、髄膜の浸潤が重篤です。
白血病性髄膜炎を起こし、通常の髄膜炎と同様の症状を引き起こします。
看護問題・看護診断
- 易感染状態
- 転倒リスク
患者のケアとしては、感染リスクへの配慮が最も重要になります。また、貧血による転倒リスク、また、出血傾向により転倒した際の重症度も高くなるため、この辺りへの配慮も必要です。看護問題も易感染状態や転倒リスクなどで挙げられることが多いです。
ポイント
血液のがんのため、全身性の症状が多く、こんがらがってしまう人も多いと思います。
ポイントとしては、その全身性がどのルートで来ているかを明確に書けるかです。
まず造血機能の障害なのか、各臓器で生じている炎症反応なのか、白血球なのか、赤血球なのか、血小板なのか…
これらを関連図の中で明確にしましょう。
また、血液系に影響が強いため、血液データの分析は必須です。関連図に情報としてどの数値がどう変化しているかを示せると、よりポイントが高いと思います。
急性骨髄性白血病の病態関連図
急性骨髄性白血病の病態関連図↓
参考引用文献
医学書院.看護診断ハンドブック第10版
医学書院.疾患別看護過程第2版
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